「旧陸軍桶川飛行学校を語り継ぐ会」設立趣意書

                      平成17年6月11日 

昭和12年に開校した熊谷陸軍飛行学校桶川分教所(通称「桶川飛行学校」)は、桶川市大字川田谷の荒川に架かる太郎右衛門橋の上流、高台に本部を置き、荒川をはさんだ河川敷に滑走路を有していました。本部兵舎は戦後、大陸からの引揚者などの寮として使われましたが、現在も建物の一部が残っています。当時の滑走路は、現在の本田航空株式会社の滑走路とほぼ同じ位置にあり、幅300、長さ2,000メートルの滑走路と記録されています。滑走路から川島町に向かう堤防上には、格納庫と現地事務所の基礎がわずかに残されています。

今般、桶川市が過去の記録を掘り起こし、桶川飛行学校の概要が明らかになりました。桶川飛行学校は昭和12年6月に開校し、召集下士官、少年飛行兵、特別操縦見習士官など、昭和20年2月の閉校までに20期余り、推定1,500−1,600名の航空兵を教育し、昭和18年9月に卒業した少年飛行兵第12期生は45名中18名が、昭和19年3月卒業の特別操縦見習士官第1期生は80余名中20名近くが戦死しています。昭和20年には、特攻隊の訓練基地としても使用され、同年4月5日には、陸軍初の練習機による特攻となる振武第79特別攻撃隊12名が知覧基地に向け出陣しています。

アジア太平洋戦争中、全国には軍の飛行場、飛行学校が数多く造られました。その多くは現在、住宅団地や工業団地、学校、研究所などの公共施設に姿を変え、当時の記録は僅かを残すのみとなっています。調査にあたっての文献、現物資料はきわめて乏しく、ほとんどが全国に住んでいる元航空兵や元整備員・事務員たちからの聞き取りや提供でした。調査では、桶川飛行学校は全国でも建物が比較的良好に残された稀有な例であることも分かりました。

戦争をなくすことは人類の悲願です。今を生きる私たちは、過去の戦争の教訓を子々孫々に伝えていかなければ、またあの時代に戻ってしまうのではないかと懸念いたします。父母、兄弟から戦争の記憶を受け継いでいる私たちは、この身近にある戦争遺構が語る事実を継承し、戦争のひとつの記録として後世に伝えていく使命を負っています。

上記「旧陸軍桶川飛行学校を語り継ぐ会」設立の趣旨に賛同する諸兄に対し、同会の会員または協力者として、この使命を果たしていくよう訴えます。

<発起人> 臼 田 智 子  砂 川 忠 重  柳 井 政 徳 持 木 俊 雄 笠 井 寿  大 野 昭 二 天沼 一  野 本 信 吉 鈴 木 義 宏  今 井 正 文


旧陸軍桶川飛行学校を語り継ぐ会会則

(名称)
第1条 この会は、「旧陸軍桶川飛行学校を語り継ぐ会」(以下「語り継ぐ会」という。)と称する。

(目的)
第2条 語り継ぐ会は、アジア太平洋戦争中、多くの飛行兵を戦争に送り出した熊谷陸軍飛行学校桶川分教所(以下「桶川飛行学校」という。)が桶川市内に存在した事実を広く後世に伝え、戦争から教訓を学び平和を考える一助にすることを目的とする。

(事業)
第3条 語り継ぐ会は、前条の目的を達成するために、次に掲げる事業を行う。
(1) 桶川飛行学校に関する調査、研究の事業
(2) 桶川飛行学校の存在の紹介と平和思想の普及活動
(3) 桶川飛行学校の元学生・生徒、元職員及びその遺族の親睦を図る事業
(4) その他上記の目的を達するために必要な事業

(組織)
第4条 語り継ぐ会は、桶川飛行学校の元学生・生徒及び元職員並びにこの目的及び事業に賛同する個人及び団体をもって構成する。

(役員)
第5条 語り継ぐ会に、次の役員を置く。
(1) 会長1名
(2) 副会長2名
(3) 理事10名以内
(4) 事務局2名
(5) 監事1名

(役員の任務)
第6条 会長は、会務を統轄し、語り継ぐ会を代表する。
2 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるときは、あらかじめ会長が指定した順位によってその職務を代行する。
3 理事は、語り継ぐ会の会務の運営に参画するとともに、必要な事項を決定する。
4 事務局長は、語り継ぐ会の事務、会計業務をつかさどる。
5 監事は、会計その他の事務を監査する。

(顧問)
第7条 語り継ぐ会に顧問を置くことができる。
2 顧問は、会長が委嘱する。

(理事会)
第8条 理事会は、第5条に掲げる監事を除く役員によって構成し、毎年1回会長の招集により開催する。ただし、会長が必要と認めたときは、臨時に開催することができる。
2 理事会は、次に掲げる事項を決定する。
(1) 会則の制定及び改廃に関すること
(2) 役員の選任に関すること
(3) 事業計画に関すること
(4) 事業報告及び会計決算の承認に関すること
(5) その他語り継ぐ会の運営に関すること
3 理事会の議決は、出席者の過半数の賛成をもって決し、可否同数のときは議長の決するところによる。

(事務局)
第9条 語り継ぐ会の事務局は、桶川市役所内又は会員宅に置く。

(会計)
第10条 語り継ぐ会の運営に要する経費は、会費、賛助会費及び寄付金その他の収入をもって充てる。
2 会費は年額で、正会員2,000円、賛助会員1,000円とする。ただし、必要があるときは、会長は正会員に対して臨時会費を徴収することができる。
3 語り継ぐ会の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日をもって終わる。

(その他)
第11条 この会則に定めるもののほか、語り継ぐ会の運営に関し必要な事項は会長が定める。

附 則
1 この会則は、平成17年6月11日から施行する。
2 語り継ぐ会の設立当初の会計年度は、第10条第3項の規定にかかわらず、平成17年6月11日から平成17年3月31日までとする。なお、平成16年9月26日の翌日から語り継ぐ会設立の日までに要した経費及び設立準備のための経費については、前記会計年度に含めるものとする。

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